読者の方の中には「英語の勉強がライフワーク」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もちろん、ある程度の英語力を身につけ、仕事や生活に役立てていて、その上でブラッシュアップを図っているのであれば、問題はありません。
しかし、単に「英語ぐらい話せたほうがいいかも」という動機では、それなりに根気の必要な英語学習を続けていくことは難しいかもしれません。
あるいは、何年も勉強しているのに伸び悩んでいる、あるいは仕事におけるキャリアや生活面においてこれといった変化が表れていないのであれば、あなたが英語を学習する目的そのものを一度見直した方がいいのかもしれません。
今日は、「大人の英語学習は目的ドリブンで」という話をします。
「目的」と「手段」
まず、言葉の意味をはっきりさせておくと、「目的」とは「目指すべきゴール地点」、「手段」とは「目的を達成するために取る行動」のことです。
さらに言えば、「目的」と「手段」の間に、「目的」を達成させるために行った、手段に対する細分化された「目標」があります。
目的ドリブンとは
目的ドリブンとは何でしょうか。
「ドリブン」とは、【driveの過去分詞形】ですね。
多く複合語の形で用いられ、それが原動力であること、それが主導していることを表します。
「目的ドリブン」とは、目的が原動力であること、あくまで目的が主導する状態、つまり、目的を持って行動すること、あくまで目的から考えるということです。
目的を達成するためにどうするのか、という姿勢で物事に取り組むということですね。
目的ドリブンとは、一言で言えば、「まず目的ありき」ということです。
手段の目的化ではゴールにたどり着かない
「目的」を達成するには、「手段」を講じなければなりません。
「目的」と「手段」は相関関係にあります。
「手段」というのは「目的」があってこそ、「目的」は「手段」を講じなければ成し得ないという関係性です。
この2つは双方向性で成り立っている訳ですが、手段が目的化するとこの関係性が崩れてしまいます。
目的がぼんやりすると、「あれ?自分は何のためにこれをしているんだっけ?」となってしまいます。
「目的」と「手段」のサイクルを回せなくなります。
結果、ゴールにはたどり着けないことになってしまうのです。
しかし、「手段の目的化」はよく起こります。
これは、「目的」というものが頭の中で描いた観念であるのに対し、「手段」というものが具体的な行動であり、「目標」の達成などの何らかの具体的な結果をもたらすからでしょうね。
その具体的な結果を「目的」と捉えてしまったり、「手段」を講じるという行動そのものを「良きこと」「義務」「目的」にしてしまったり、「目標」が「目的」化してしまったりするわけです。
英語学習においても、これはよく起こります。
手段はツールでしかない
手段を講じることそのものが目的化することは、必ずしも悪いことではありません。
「英語力を身につける」という目的の場合、英語学習は「手段」ですね。
その英語の学習(手段)自体が、好き・楽しいということであれば、無理なく英語学習を継続していけますね。
しかし、多くの場合、その領域になかなか辿り着けなかったりします。
楽しくない、と感じるかもしれません。つらいと思うかも。
挫折したり、諦めそうになったとき、踏みとどまるにはそもそもの「目的」を思い出すことです。
人生において何かを達成しようというのであれば、何が自分の「目的」なのかを見失わないようにしなくてはなりません。
あなたが英語を学習する目的は何ですか?
「英語力を手に入れる」というのも別の見方をすれば「手段」ですね。
英語力というスキルはツール(手段)です。
「広い世界で活躍する・自分を活かす」という目的であれば、「コミュニケーションのハンデをなくす」という目標のために、「英語力をつける」という手段を講じると言えますね。
英語力を手に入れることで、あなたはどんな人生にしたいですか?
どんな生活がしたいですか?
目的の具体的なイメージをもつ
結局、最終的にどうしたいのかを強くイメージしておくことが大事です。
英語力をつけることでどうしたかったのか?どうなりたかったのか?
逆に、その自分の目的に英語学習は本当に必要なのか?
必要だとしたら、どういった領域の英語力が必要なのか?
人生の目的において、英語力の習得以外に必要なことは何か?
そういったことを折りに触れ振り返る、あるいは日々意識するようにしておくといいかもしれませんね。
大人の英語学習は目的ドリブンで。